記念すべき第一回公演、 OICDF 2025 "BEGINNING"
国際性と多様性を軸に、ニューヨークスタイルのコンテンポラリーダンスとストリートダンスとバレエの融合、身体と演劇の交差、異ジャンルによる実験的な表現など、ジャンル・文化・感性の枠を超えた作品が集結。
Osaka International Contemporary Dance Festival 2025 “BEGINNING” は、おかげさまで前売チケット完売・満席にて幕を開けました。会場にはダンス関係者だけでなく、美術・演劇・衣装など他ジャンルのアーティストや、アートを愛する多様な観客の皆さまにお越しいただき、国際色豊かな出会いと交流が生まれました。
実施したアンケートでは、満足度平均 4.86/5 という高い評価をいただきました。
寄せられた感想の一部をご紹介します:
「一日でさまざまな作風を楽しめるのが魅力
「アートの鑑賞の仕方を言語化してくれるのが新鮮」
「舞台表現の根源に触れるような体験だった」
「誰でも参加できる交流の場がよかった」
初回で満席を達成
観客から「コンテンポラリーダンスの楽しみ方が分かった」という声を多数いただくなど、ダンスへの新しい入り口を提示できました。
地域の飲食店とのコラボレーションも実施し、街とのつながりを築きました。
すでに2026年の出演希望が国内外から届いており、米国の振付家2名を招聘予定です。
2026年に向け、さらなる広報の強化(日英両言語での発信やSNS戦略)資金調達の拡充(助成申請・協賛・オリジナルグッズ企画)を進めてまいります。また、インターンやボランティアの参加枠を広げ、より多くの方とともにフェスティバルを育てていきたいと考えています。
振付&出演:武島アイカ(sarAika movement collective)
概要:本作『Just Keep Waiting』は、2025年11月にニューヨークにて初演される新作コンテンポラリーダンス作品の一部抜粋です。LGBTQ+であり、移民でもある若い女性アーティストが、自身のアイデンティティや居場所、そして困難のなかで前に進む力を、身体を通して探る——そんな、きわめて個人的で感情に根ざした旅を描いています。
OICDF2025で武島が披露するこのシーンでは、「永遠に待ち続ける」という感覚に焦点が当てられています。日本でもアメリカでも、ダンサーとして、そしてひとりの人間として、特権のない立場、貧しい環境から幾度も壁を乗り越えてきた彼女。しかし常に、誰かより何歩も遅れているような感覚がつきまとう——それでもなお、歩みを止めずに進もうとする。その想いが、この作品には静かに、けれど力強く込められています。
出演:tarinainanika(増井友紀子)
作:エティエンヌ・ドゥクルー
コーポリアルマイムの創始者エティエンヌ・ドゥクルーによって創作された本作は、「触る」という行為を様々な側面から掘り下げて描写しています。テーブルを磨いたり、撫でたりすること、現実のモノや想像上のモノの表面をなぞること、心や精神に触れること、そして触れられること。「触る(Le Toucher)」は、コーポリアルマイムの精密な技法と人体の表現力に対する優れた理解力によって具体化された、人間の経験の様々な側面を呼び起こす詩情豊かな傑作です。
半世紀以上も前のフランスでエティエンヌ・ドゥクルーによって創作された本作は、1980年代前半にエティエンヌ・ドゥクルーの最後のアシスタントを務めたコリン・スウムによって受け継がれ、その後、2000年代のイギリスでコリン・スウムからタニア・コークへ、2020年代の日本ではtarinainanika共同代表を務めるタニア・コークから増井友紀子に受け継がれてきました。
時間にしたら短い作品ではありますが、ご覧いただくみなさまには、コーポリアルマイムの表現の豊かさを少しでも感じ取っていただければ幸いです。
またコーポリアルマイム特有の様式化された演技に興味を持たれた方は、レッスンやワークショップにぜひご参加ください。
振付・出演:松本鈴香
概要:
ソロを作るとき 、いつも自分を見つめなければいけない。
自分の中に空いたいくつもの穴を、じっと眺めなければならない。
ただ自分のためだけに踊っている。
ただ独りで、踊っている。
でも、本当は誰かに届いてほしい。
伸ばしたこの手を、誰かに取ってほしい。
そしてどうか、それが夢であってほしい。
そんな戯言を、ただ独りで踊っている
振付・出演:TONE dance & co. ー MaLi Ayana はなり 誠 YuNa Runa saho 金
概要:
い ち 〜二の前〜
命はやがて燃え尽き
形あるものはいつか朽ち果て
存在したものは消えて無くなり
いつの間にか忘れ去られていく
必ず訪れる終わりを、新しい命へと継ぎ
火を絶やさず、時代を越えて、生き続ける
はじまりの「い ち」へ
振付:武島アイカ(sarAika movement collective)
出演:niconomiel ー ダンサー兼芸術監督 上杉真由 & ダンサー 鍵千鶴
概要:この新作デュエット作品は、静けさと衝突、優しさと暴力、そして言葉にできない愛が交錯する二人のストーリです。
作品では、2人のダンサーが、時に荒々しく、時に壊れそうなほど繊細に動き、複雑な感情のグラデーションを身体で描き出します。
「去りたい」と「戻りたい」の間で揺れる心、傷つけられてもなお愛してしまうこと、そして最後の一言が遅すぎた後悔——そうした感情が、ぶつかり合いながらもそっと支え合う動きに込められています。
この作品は、言えなかったすべての言葉のための哀悼であり、それでも確かに存在していた愛のための祈りでもあります。
Photo by atsushifujita2015 @AccoSpace
振付・出演:performance project BLACK ー ITUKI, MIKI, ATSUKO, YUKIKO, SACHI, HIDE
概要:サクソフォン奏者・小川幸子(おがわゆきこ)の演奏を中心にメンバー全員で振付構成を行った作品。
ウェイン・シーゲル作曲による、コンピューターで制作された伴奏に合わせて演奏するバリトンサックスのソロ楽曲(1995年発表)。
JACK DAWはユーラシアのカラスの名。群れで独特の鳴き声が印象的なことから「お話好き」「おしゃべりさん」を指す隠語でもあり、盗む習性が確認されていることから「泥棒」を想起させるイメージソースにもなっている。
オーディエンス参加型の即興パフォーマンス。「スローモーション」「コピー」「激軽」「激重」など、さまざまな動きの“質”が書かれた「クオリティ・ボード」を観客に配布。ダンサーは赤・青・黄・緑の4色を身にまとい、観客の指示に従って即興で動きます。 たとえば「青が赤をコピーする」「黄色は速く」「緑は重く」など、あなたのひと声がその場の動きをつくります! その瞬間にしか生まれない即興の世界を、一緒に楽しみましょう。
イベントのラストを飾るのは、出演者・主催者・観客が一緒になって語り合うオープン・ディスカッション。 ダンスのこと、身体表現のこと、アートのこと、そしてこれからダンス・アートシーンをどう育てていけるのか――そんなテーマを自由に話し合います。 観客のみなさんから事前に集めた質問をベースに、ざっくばらんにトークを展開。ステージの枠を越えて、感じたことや考えていることを共有できるひとときです。次の一歩を共に考える、そのスタート地点としての対話に、どうぞご参加ください!
アーティスト紹介
tarinainanika(タリナイナニカ)は役者の身体表現を追求したコーポリアルマイムを専門とする フィジカルシアターカンパニーです。カンパニーメンバーの増井友紀子は大阪芸術大学舞台芸術学科ミュージカルコース卒業後、関西小劇場で活動し、南河内万歳一座やリリパットアーミーIIに出演。その後、東京でカンパニーデラシネラ白い劇場シリーズに参加。2018年に大阪に拠点を移し、コーポリアルマイム舞台芸術学校の3年間フルタイムコースを修了しディプロマ取得。現在はtarinainanikaのメンバーとして活動している。
異なる身体表現メソッドのパフォーマーが新たなる演出法を模索する実験集団.モデルYUKOの呼びかけで2019年に結成. 〈文楽の黒衣(くろこ)〉〈ポーの「大鴉」〉〈谷崎の「陰翳礼讃」〉から想起される変幻自在で彩り深い漆黒の風景が名前の由来. "暗闇では身体の属性が曖昧になる"を合言葉にコスチュームアーティスト,音楽家,日本舞踊家,書道家らとのコラボ,ファッションショー演出,ダンスイベントやファッションイベント出演,シニア世代パフォーマンス指導も積極的に行う. "劇場ではない場を劇場に"を信条に文化財施設,寺院,チャペル,ギャラリー,アパレルショップ等多様な状況での実演作品を多数発表. "GATHERING"シリーズという、出演者と鑑賞者の境界線を曖昧にする実験の為の集会プロジェクトも不定期で開催しており、80名を越す賛同者と共に、表現の運営形態についても模索中。 2021年文化庁助成事業「60歳以上限定ファッションショーGGBBモードコレクション2021」にてオープニングショーとパフォーマンスショーの振付演出を担当.一般公募で集まったシニア参加者に4ヶ月に渡るレッスンを行いパワフルなステージパフォーマンスを実験. 2022年CHANELのサヴォアフェールに認定されたジュエリーアーティスト片山優子氏の展覧会にて念願のコラボレーションパフォーマンスが実現. 2022年よりサクソフォン奏者の小川幸子氏を迎え即興性の探求を積極的に実施. 更にモデル彩希子,コスチュームアーティスト加藤沙知,ヘアメイクアーティスト歯朶原諭子,須山智未が参加しプロジェクトメンバー拡大中.
2018年Kaho Naoki Ray Yuji Yurieの5人から始まったTONE。初作品「TONE」では、団体名の由来となる"個性の混ざり合い"がテーマとなり、人間が持つ感情をそれぞれの"色"を纏って表現する舞台を上演。 2020年 第二作品「TONE -Lunar Eclipse-」では"月"をテーマに、人の気持ちの移り変わりと月の満ち欠けをリンクさせ、映像や小道具を使い光と影を利用した演出を取り入れる。 2021年 Yurieに代わりMseが加入され、新たな5人としてスタートを切った直後、2022年コロナが蔓延し一時活動休止。 2023年 第三作品「TONE -SUBSIST」では「いびつ」というテーマで、コロナ禍の隔離された生活で感じた不透明な未来、先行きの見えない状況、閉鎖感から生まれる不安、などの様々な"違和感"を枠や机に変換し360°の世界で表現。この作品では初のクラウドファンディングにも挑戦し、映像作品として記録に残すことに成功。 同年の2月より"ひとりのダンサーとして舞台に立つ"を目的としたプロジェクトtone projectも動き出し、若手の舞台に立つ機会を増やすための育成を開始する。 2023年7月 TONE主催 第四作品「tone project vol.1 -Life Is Beautiful」では、一から作品を創り出し、総勢20名の若手ダンサーを舞台に立たせる。 2024年7月 TONE主催「tone project vol.2 -Lunar Eclipse」では、過去の作品をprojectメンバーで表現。15歳以下のメンバーのみが構成された作品も上演。 2025年 拠点を京都府宇治市に移し、名前を新たにTONE dance&co. と改名。創作活動や若手の育成などに力を入れ、次の世代へ受け継がれていく作品を生み出すべく、日々新しい表現や独自の世界観を探求し続けている。 「舞台はナマモノ。だからこそ実際に観て感じてほしい。」その想いを胸に現在も活動している。
「xeno(異端)」「nihil(無い)」「mico(輝き)」──この3つの語を組み合わせた造語で、「ニコノミエル」と読む。「異端児が無限の輝きをつくる」をモットーに、2018年、大阪・森ノ宮にて上杉真由により発足。クラシックバレエの修練を通して培われた身体感覚を土台に、独自の舞踊言語を模索している。旗揚げ公演『幸食い虫の涙』(2018年)を皮切りに、イギリス・International Composer Festivalにて『鶴女房 The Crane Wife』(作曲:門田展弥)、紀の国わかやま文化祭2021 地域文化発信事業・ニューバレエコラボレーションにて『組曲クロード・モネと私』(作曲:中村天平)など、国内外で作品を発表。2022年には『niconomiel vol.2「Synergy」』の成果が認められ、令和3年度大阪文化祭奨励賞を受賞。2026年には、3年ぶりとなる自主公演を、イギリスおよびスウェーデンのアーティストとともに企画中。
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♦芸術監督 上杉真由
3歳よりバレエを始め、四天王寺高等学校(特技コース)を経て、ロシア国立ワガノワバレエアカデミー短期研修修了。大阪芸術大学舞台芸術学科舞踊コース卒業後、大阪音楽大学短期大学部ミュージカル科講師、フィットネスクラブ・ティップネスのインストラクターなど多方面で経験を積む。2014年、上杉真由バレエスタジオを設立。2022年始動の『Art with Prayer〜芸術は祈りとともに〜』では構成・振付を担当。2023年にはバレエアーティスト緑間玲貴らとともに、首里城下之御庭奉納公演および皇大神宮(伊勢神宮・内宮)での舞踊奉納を果たす。60歳以上の女性によるダンスグループ「Grace」のプロデュースも手がけるなど、舞踊の可能性を多世代にひらく活動を展開中。
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森ノ宮の地にて。子どもから大人まで、幅広い世代とともに、型を学び、心を解き、自由に表現することを大切にしています。からだと心と魂の調和。現実とともにある表現。祈りとしての芸術。小さく静かな光が、世界をやさしく照らしていくと信じて。
幼少よりクラシックバレエを習う。
近畿大学舞台芸術専攻卒業。
コンテンポラリーダンスを碓井節子、坂本公成、矢﨑悠悟氏に師事。
2014年より渡米し、ニューヨークを中心にダンサーとして活動。Max Stone, Marijke Eliasberg, Jana Hicks, Julia Ehrstrand, Lane Gifford, Valeria Valleto 他多数の振付家の作品に出演。
現在は関西を拠点に、Dance Project 218、ココロクリエイト、Ehrstrand Dance Collective(スウェーデン)、Seed Dance Company(台湾)等にてダンサー及び振付家として国内外で活動の幅を広げている。
また、過去にPeridance Capezio Center、Joffrey ballet school、Steps on Broadway、Broadway Dance Center、Seed Dance Company、台南應用科技大学にて指導及びアシスタント経験を豊富に持つ。
2024年【Acco Space μ】をオープン。大阪市内のダンススタジオ兼パフォーマンス・リハーサルスペースとして、ダンサーをはじめ様々なアーティスト活動の支えの場となることを目指し運営している。
sarAikaムーブメント・コレクティブは、日本(武島アイカ)とイタリア(Sara Pizz)出身のクィア女性2人によって設立されたニューヨークのコンテンポラリーダンスカンパニーです。ダンス界における多様性、公平性、そして包括性の推進を目指し、アートを社会活動の一環として捉え、社会的なテーマをダンスで表現し、アーティスト、観客、そしてアートに触れることのない人々を繋げ、考えるきっかけを提供しています。
多分野にわたるコラボレーションを重視し、時事問題や個人的な視点を広めるとともに、地域社会を活性化させるためのコミュニティプログラムにも積極的に取り組んでいます。DEI(Diversity=多様性、Equity=公平性、Inclusion=包括性)の価値を大切にし、すべての人々が歓迎され、受け入れられる環境を提供することを目指しています。誰もが自分らしくアートを表現できる場を作り、最大限の創造性を引き出すコラボレーションを通じて、アートの表現方法やその応用の可能性を広げています。
経歴:
アメリカをはじめ、スウェーデン、イタリア、日本など、世界各地でゲストアーティストとしての創作・上演を多数行う。
2025年11月にはイタリアのLPP Dance Companyにて長編作品を振付、また2026年2月には京都大学教授・土佐尚子氏との共同作品を、ニューヨークの名門文化機関「Japan Society」にて発表予定。
これまでに受賞歴として、Spoke The Hub Winter Follies 2023にて「Best Choreography」第3位および「Director’s Choice」賞を受賞。2023年にはRedTailレジデンシーを獲得し、2025年にはUniversity Settlementのレジデンスアーティストに選出される。
また、さまざまな劇団から作品制作の依頼を受けるほか、2024年・2025年にはDANCE PARADE NYCのゲストカンパニーとして招待参加。さらに、NYC Pride MarchおよびJapan Paradeには2022年以降毎年出演し、多様なコミュニティや過小評価されてきたグループと連帯し続けている。
Festival Support Team: Sadia/ のどか /凜
- 音 響 ・ 受 付 ・ 会 場 整 理 ・ 映 像 記 録 な ど 、多 岐 に わ た る 現 場 運 営 を 担 当
Photography: 大島智広 (公式記録撮影)
表現と文化の未来を切り拓くフェスティバルとして、大阪から全国へ、そして世界へーー 表現の未来を、いまこの瞬間に必要な芸術を、ともに切り拓いていきましょう。
Acco Space μ
〒559-0011 大阪府大阪市住之江区北加賀屋5丁目4-19 MIU kitakagaya 3階
行き方: 大阪メトロ四つ橋線「北加賀屋」4番出口から徒歩約5分
Tell: 070-4733-4405
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