背景・想い
このフェスティバルの背景には、sarAika共同芸術監督・武島の、2010年代初頭から続く問いと探求があります。日本におけるコンテンポラリーダンスの選択肢への辿り着きにくさ、そして国際的なシーンとの隔たりを痛し、2014年よりニューヨークへ拠点を移しました。ニューヨークでは、芸術が日常や社会と深く結びつき、ダンサー自身が美術史やダンス史への深い理解を持ちながら創作に取り組む姿勢に強い刺激を受けました。さらに、テクノロジー、美術、音楽、詩、演劇など、さまざまな分野と融合したダンス作品を多く目にし、そうしたコラボレーティブな創作の在り方や、活発で批評的な芸術文化の土壌に触れる中で、芸術に対する視点が大きく広がっていきました。以降、日本の方々に向けた美術史・ダンス史を紹介する活動を行うほか、帰国のたびに日本のダンサーに向けたワークショップや創作の機会を提供してきました。その中で強く感じたのが、大阪の持つ独自の創造力とエネルギーでした。Acco Space μをはじめ、地域で活躍する多くのアーティストとの出会い、地元に根ざした熱い思いや、個性豊かな大阪の人々との交流――これらの経験が、本フェスティバルの構想を確信へと導きました。
Osaka International Contemporary Dance Festival(OICDF)は、「大阪から全国へ、そして世界へ」と広がる、動きを中心としたパフォーミングアーツの新たな芸術拠点を目指し、今後も継続的に展開していきます。ローカルとグローバル、両方の視点を行き来しながら、創造と文化交流の持続的なプラットフォームとして成長していくことを目指しています。
本フェスティバルは、sarAika movement collectiveとAcco Space μの共同主催により実施されています。この二つの団体は、コミュニティへの関わり、誰もが参加しやすい場づくり、そしてスタイルや国境を越えた芸術の可能性の追求という共通の思いのもとでつながっています。
sarAika movement collectiveは、移民でありクィア女性でもある武島アイカとサラ・ピッチによってニューヨークで設立されたコンテンポラリーダンス・コレクティブです。sarAikaは、さまざまな分野のアーティストとのコラボレーション作品を通じて、社会的なテーマや個人の物語を取り上げ、そこに対話の場を生み出しています。特に社会の中で見過ごされがちな声に光を当てることを通じて、ダンス界における多様性・公平さ・そして包括的なあり方(DEI)を積極的に推進しています。
Acco Space μは大阪に拠点を置く多目的アートスペースであり、アート・多様性・そして人と人の対話が交わる場所を創出する場として機能しています。単なるスペースとしての役割にとどまらず、新しい表現の実験や、ジャンル・立場を越えた交流の機会を育てる場として、地域の芸術活動に欠かせない存在となっています。
両団体は、「アートを通じて包摂性と文化的リテラシー、そして変革的なコラボレーションを実現する」という理念を共有しており、この共有されたビジョンこそが、フェスティバルの出発点になっています。日本国内外の振付家・パフォーマーによる作品を紹介することで、国際的な視点と地域に根ざした感性の両方を融合させ、ダンスの新たな可能性をともに探る場をつくろうとしています。
海外で培った知見と、国内アーティストとの対話を融合させ、
日本に根ざしながら世界と連動するフェスティバルを目指します。
Acco Space μ
〒559-0011 大阪府大阪市住之江区北加賀屋5丁目4-19 MIU kitakagaya 3階
行き方: 大阪メトロ四つ橋線「北加賀屋」4番出口から徒歩約5分
Tell: 070-4733-4405
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